データ分析+肌感覚の組合わせ~冷っとする危機に気づき 顧客の大量離反を回避し V字回復に成功~

公開日:2023年07月09日最新更新日:2023年07月12日堀内香枝

「感覚をやめてデジタル化せよ」「肌感覚は限界」「脱・肌感覚」「肌感覚vsデータ」とは、最近、よく見かけるキャッチコピーです。

しかし、本日は、「データ分析」も大事、「肌感覚」も大事、両方を組み合わせるのが、経営やマーケティングにおいて最強であることをお伝えしたいと思います。

      

    

このようなことを考えている方、探している方に役立ちます。

・データ分析に時間をかけても、時間をかけるほどのデータ分析結果を得られないと考えている
・現場は自分の肌感覚で捉えるのが早いが、誰でも感じとれるわけではない、良い方法を探している
・データ分析から多くの気づきが得られる、肌感覚に頼るのは時代遅れだと思う 

      

生活サービスを日本全国に提供している大手企業様の事例

データ分析+肌感覚の組み合わせで、冷っとする危機に気づき顧客の不満を解消しV字回復に成功した、ある生活サービスを日本全国に提供している大手企業様について、お話しします。

      

        

この会社さんは、生活回りの手厚いサービスを希望する契約顧客の自宅へ訪問して、生活サービスを提供しています。

しかし、売上・利益が伸び悩んでいました。

社内の雰囲気が悪い職場になってしまっていて、業務に対するモチベーションを低下させ、思うような成果を得られず、その結果が更に業務への意欲を低下させるという、悪循環に陥りつつありました。

        

       

         

過去3年間の顧客アンケートデータを分析

幸いにも、数年前から顧客アンケートを採っていました。
アンケート票を拝見すると、選択式の回答だけではなく、フリーアンサー(自由記述式回答)もありました。

社内で既に集計をしたということでしたが、フリーアンサーはアンケートを作成した直接の担当者が読んでそのままになっていました。

非常に勿体ない状態です。

そこで、過去3年分の約10,000件の顧客アンケートデータを、フリーアンサーも含めて、再分析することにしました。特にフリーアンサーは重要ですので、丁寧に分析しました。

最も問題発見の鍵となったのは、「会社に対する印象」を聴いた設問に対するフリーアンサーです。
下図は、 「会社に対する印象」のフリーアンサーを、数量化理論Ⅲ類手法を用いて分析した結果です。

     

顧客アンケートデータを、フリーアンサーも含めて再分析しました_特にフリーアンサーは重要です_数量化理論3類手法を用いて分析した結果です_日本マーケティング・リテラシー協会(JMLA)が分析しました

              

上図は、「会社に対する印象」について下記1、2の方法で回答してもらったデータを分析した結果です。

1.定量評価

評定尺度法による5段階評価(良い、やや良い、どちらともいえない、やや悪い、悪い)

2.定性意見(フリーアンサー)

そのように評価した理由(自由記述式)

伸び悩みの原因判明

フリーアンサーのデータ分析の結果から、複数の異なる営業マンが度々訪問していることが判明しました。

この分析結果を見て、経営者はハッと気づき、各営業拠点の営業スタッフがどのように顧客へアプローチしているのか、現場検証の指示を出しました。

       

          

現場で何が起こっているのか、リアルな肌感覚

現場検証をしたところ、実態が把握できました。
顧客の自宅に、異なる営業拠点のスタッフが入れ替わり立ち代わり訪問していたのです。
一軒の顧客に入れ替わり立ち代わりあちらこちらの違う管轄の営業スタッフ複数人が、アプローチをかけていたのです。

例を挙げると
東京都港区には、麻布、六本木、赤坂、汐留、白金、青山の 6つの営業拠点がありました。

それらの営業拠点の営業スタッフが「麻布」に住んでいる顧客の自宅に、
・「麻布」の営業スタッフだけでなく、
・「六本木」の営業スタッフがアプローチしたり、
・「赤坂」の営業スタッフも訪問したり、といった具合です。
顧客側からすると、「私は〇〇社のサービスが便利に利用できればそれでいいのに、いろんな人が来ていろんなことを言う。こちらの希望は毎回同じこと言っているのに、話が伝わっていない、面倒で疲れる。」

      

        

               

それで、顧客アンケートであのような悪い印象が回答されていたことが判りました。

すぐさま立て直しの戦略がとられました。

営業管轄エリアと営業体制が見直され、また、評価制度も見直し、顧客が大量離反する危機を回避することができました。

ブランドへの信頼を回復させ、売上・利益も回復しました。

      

       

まとめ データ分析+肌感覚の組合わせが大事

この例は、先にデータ分析をして、その後、現場で実態を把握しました。

逆の例もあります。
「何かが変わったぞ」、「何か匂うぞ」という肌感覚を持ったことがきっかけで、データ分析してみたらはっきり判った。

どちらの順番もあるでしょう。

むしろ、順番は関係なく、「データ分析+肌感覚」の繰り返しの継続が欠かせないといえます。

(※)事例はキーポイントを解り易くお伝えするため加工しています。

            

            

弊会(JMLA:日本マーケティング・リテラシー協会)では、「定性データ」と「定量データ」を組合わせて分析し戦略策定に活かす体系化を行い、企業様のマーケティング戦略策定のご支援をしています。

また、その体系(「定性データ」と「定量データ」を組合わせて分析し戦略策定に活かす体系)を学び、スキルを習得する資格講座『JMLAマーケティング解析士プロフェッショナル 感性 』を開催しています。

『JMLAマーケティング解析士プロフェッショナル 感性 』を見てみる

『JMLAマーケティング解析士プロフェッショナル感性』_JMLA(日本マーケティング・リテラシー協会)主催の資格講座_「定性データ」と「定量データ」を組合わせて分析し戦略策定に活かす体系を学びスキルを習得する資格講座

      

伸び悩みの原因を顧客視点で解明しV字回復を目指す企業様は、お気軽にご連絡ください。

       

参考:「肌感覚、感性とは、経営とマーケティングは表裏一体」~人間の感性(気持ち等)に寄り添う、ものづくり(サービス含む)から提供、顧客関係性づくりといった事業の仕組みを考える、マーケティング戦略~

                    

The following two tabs change content below.
女性の感性を活かした調査設計や市場動向の分析により、お客さまの深層心理「感性」の解明を得意とします。コンサルティングファームで食品メーカー、外食産業、エステティック産業、通販企業、冠婚葬祭業、工作機械メーカーなど幅広い業種のマーケティング・コンサルティング業務を経験しました。これまで培った経験を元に、一般社団法人 日本マーケティング・リテラシー協会(JMLA)設立に参画し、感性マーケティング『マーケティング解析士』講座カリキュラム策定に携わりました。現在は、『マーケティング解析士』講座の講師活動を行っています。同時に、企業様のマーケティング課題解決のサポート活動を継続しています。