売れる商品は「新しい価値」を提案する~コンビニおにぎりに学ぶ変化対応力~
最近、海苔を巻いていないおにぎりが売れているそうですね。
物価高の中で少しでも安い商品を届けようという売り手側の思いが、買い手側のニーズにもぴったりと適合し、共創価値を生んだ結果と言えるでしょう。
高価で、具材に凝ったおにぎりが売れ始めていた矢先の出来事です。
人というのは、その時々の社会的状況により、常に新しい価値を求めるという心理によるでき事と言えるでしょう。
今回は、コンビニおにぎりを題材に人間心理探索をしたいと思います

日本における「コンビニエンスストア」の出現
日本のコンビニエンスストアの歴史は、国鉄が岐阜県に出店した店や札幌のセイコーマート、埼玉県狭山のファミリーマートなどいくつか歴史の開始とされるみせがありますが、1974年に東京都江東区に出展されたセブンイレブンの一号店が日本型コンビニエンスストアの一号店とするのが一般的でしょう。
それまで、小売業界では部門管理(調味料類や麺類というカテゴリー部門管理)で行われていた売上・利益管理を、『TANPINKANRI』という、個々の商品単位で管理する管理システムを導入し画期的な収益管理を行うことで飛躍的な店舗拡大を実現しました。
セブンイレブンは、伊藤雅敏氏により創業されましたが、伊藤氏は人情味溢れる人格者として有名で「資本と経営の分離」を明確にし、経営を任せた鈴木氏の経営には一切口を挟まなかったといいます。そのような伊藤氏の後ろ盾もあり、鈴木氏は約40年間グループの長として活躍されました。
.png)
写真:JMLAスタッフ撮影
コンビニおにぎりの出現
その鈴木氏の経営哲学は、「常にお客様視点」というものでした。
この哲学の基、セブン銀行など他社が導入するほどの業態拡充が行われてきたのは周知の事実でしょう。
おにぎりの発売も、その思いから生まれたものと言えます。

鈴木氏がおにぎりを発売しようと言われた最初の際には、役員や関係者からもコンビニでおにぎりなどは売れませんと、強く反対されたそうです。
当時おにぎりは各家庭で手作りするのが当たり前で、「買う」という考えはもたれるはずがないという考えだったのです。
しかし、周りの反対を押し切って発売開始したところ、驚異的な売り上げを獲得していくことになります。
皆さんとしてはコンビニおにぎりなどというものは当然あるべき商品と捉えられているかもしれませんが、発売当初は売れるはずがないと思われる商品だったのです。
当時の社会変化から、消費者はおにぎりを手軽に手に入れたいと思うはずという、まさしく「常にお客様視点」の成果と言えるでしょう。
新たな変革と成長が必要
鈴木氏が素晴らしいのは、そのような成功に胡坐をかかずに、常に変化対応という、変革と成長の必要性を認識し、実践されたことでしょう。
その成果の一つが前述のセブン銀行でしょう。
これらのセブンイレブンの成功事例から我々が学ぶべきことは、人間は、常に新しい価値を求めるということです。
【火】というものを手に入れた人間は社会的文化的に驚異的な発展を遂げました。便利なもの、自分にとって役に立つもの、人は常に新しい価値を求めているのです。
かの、世阿弥(※1)がこんな言葉を残しています。
『お客様がうれしくなること』
『常に新しい驚きをお客様に届けるという意思と能力を組織の仕組みとして持っていること』
まさに、鈴木氏の経営哲学そのものですよね。
マーケティング活動も同様です。
人のため、人に役立つ商品やサービスをお客様に届けるという使命を全うするからこそ、顧客の自我(※2)を呼び起こし、顧客にとってかけがいのない商品となり、企業のブランド評価をも高め、収益を向上させる結果につながるのです。
(※1)世阿弥(ぜあみ)とは:
室町時代に活躍した能楽師・能作者。芸能事の開祖(かいそ)。
(※2)自我とは:
「私」という存在のアイデンティティや、意志・感情・記憶の源泉を指します。
売れる商品は「新しい価値」を提案する~コンビニおにぎりに学ぶ変化対応力~ まとめ
顧客の自我と企業ブランドが強く結びつく状態にあること、つまり顧客にとって「かけがえのないブランド」になっていることを意味します。

しかし、人間は常に新しい価値を求めるので、「役立つ」商品やサービスをお客様に届けるために、変化に対応できるマーケティング力が求められます。
その力を養うためには正しいマーケティング知識を学び、なおかつその知識を実際に使いこなす力が重要になります。
当協会(JMLA:日本マーケティング・リテラシー協会)では、社会ニーズ・顧客ニーズの変化に対応し「売り上げ」「ヒット商品」を生み出し続ける力を養う3つの資格講座をご用意しています。
1. マーケティング戦略の基礎知識を身につける
2. 消費者や顧客のニーズを深く知る
3. 顧客ニーズに応じた感動商品を科学的に創出する
ご興味をお持ちの方は、ぜひ下記をご覧ください。
1. マーケティング戦略の基礎知識を身につける
「JMLAベーシックパスポート」は、マーケティング戦略の基礎理論を使いこなせるようになる資格講座です。
2. 消費者や顧客のニーズを深く知る
「JMLAマーケティング解析士プロフェッショナル 感性」は、お客様の声から売り伸ばし戦略を立案できるスキルを習得する資格講座です。
3. 顧客ニーズに応じた感動商品を科学的に創出する
「JMLA商品企画士プロフェッショナル」は、感動商品の企画を系統的に実現するNeo P7(ネオ ピーナナ)(新・商品企画七つ道具)のスキルを身につける資格講座です。
実務【伴走型】サポート
マーケティング推進や商品企画の実務ご支援に関して、
- 顧客起点のリサーチに取り組みたい
- 生活者・消費者向けの商品企画に初めて取り組む
- 商品企画Neo P7/P7に沿ったアンケートに取り組みたい
- 再現性ある企画開発を推進したい
に関するご相談は、JMLA(日本マーケティング・リテラシー協会)にお任せください。
JMLA 事務局
最新記事 by JMLA 事務局 (全て見る)
- 売れる商品は「新しい価値」を提案する~コンビニおにぎりに学ぶ変化対応力~ - 2026年6月29日
- 地域愛はどう生まれるのか~カードゲームに学ぶマーケティングの本質 - 2026年4月23日
- 社会人のための課題解決講座 - 2026年4月8日













