JMLA 事務局 のすべての投稿

JMLA 事務局 について

一般社団法人 日本マーケティング・リテラシー協会(JMLA)は、商品企画開発とマーケティング戦略立案の領域で、ヒトの感性を起点にマーケティングサイエンスで「売れる」を創り出す2つのソリューションを提供しています。 また、2つのソリューションに関する、人財育成(認定資格講座、企業研修)も行っています。商品企画領域では系統的なメソッド「Neo P7」を用いて再現性ある開発を推進する内製化支援を行っています。

売れる商品は「新しい価値」を提案する~コンビニおにぎりに学ぶ変化対応力~

最近、海苔を巻いていないおにぎりが売れているそうですね。

物価高の中で少しでも安い商品を届けようという売り手側の思いが、買い手側のニーズにもぴったりと適合し、共創価値を生んだ結果と言えるでしょう。
高価で、具材に凝ったおにぎりが売れ始めていた矢先の出来事です。

人というのは、その時々の社会的状況により、常に新しい価値を求めるという心理によるでき事と言えるでしょう。
今回は、コンビニおにぎりを題材に人間心理探索をしたいと思います

日本における「コンビニエンスストア」の出現

日本のコンビニエンスストアの歴史は、国鉄が岐阜県に出店した店や札幌のセイコーマート、埼玉県狭山のファミリーマートなどいくつか歴史の開始とされるみせがありますが、1974年に東京都江東区に出展されたセブンイレブンの一号店が日本型コンビニエンスストアの一号店とするのが一般的でしょう。

それまで、小売業界では部門管理(調味料類や麺類というカテゴリー部門管理)で行われていた売上・利益管理を、『TANPINKANRI』という、個々の商品単位で管理する管理システムを導入し画期的な収益管理を行うことで飛躍的な店舗拡大を実現しました。

セブンイレブンは、伊藤雅敏氏により創業されましたが、伊藤氏は人情味溢れる人格者として有名で「資本と経営の分離」を明確にし、経営を任せた鈴木氏の経営には一切口を挟まなかったといいます。そのような伊藤氏の後ろ盾もあり、鈴木氏は約40年間グループの長として活躍されました。

写真:JMLAスタッフ撮影

コンビニおにぎりの出現

その鈴木氏の経営哲学は、「常にお客様視点」というものでした。
この哲学の基、セブン銀行など他社が導入するほどの業態拡充が行われてきたのは周知の事実でしょう。

おにぎりの発売も、その思いから生まれたものと言えます。

鈴木氏がおにぎりを発売しようと言われた最初の際には、役員や関係者からもコンビニでおにぎりなどは売れませんと、強く反対されたそうです。

当時おにぎりは各家庭で手作りするのが当たり前で、「買う」という考えはもたれるはずがないという考えだったのです。

しかし、周りの反対を押し切って発売開始したところ、驚異的な売り上げを獲得していくことになります。

皆さんとしてはコンビニおにぎりなどというものは当然あるべき商品と捉えられているかもしれませんが、発売当初は売れるはずがないと思われる商品だったのです。

当時の社会変化から、消費者はおにぎりを手軽に手に入れたいと思うはずという、まさしく「常にお客様視点」の成果と言えるでしょう。

新たな変革と成長が必要

鈴木氏が素晴らしいのは、そのような成功に胡坐をかかずに、常に変化対応という、変革と成長の必要性を認識し、実践されたことでしょう。
その成果の一つが前述のセブン銀行でしょう。

これらのセブンイレブンの成功事例から我々が学ぶべきことは、人間は、常に新しい価値を求めるということです。

【火】というものを手に入れた人間は社会的文化的に驚異的な発展を遂げました。便利なもの、自分にとって役に立つもの、人は常に新しい価値を求めているのです。

かの、世阿弥(※1)がこんな言葉を残しています。

『お客様がうれしくなること』
『常に新しい驚きをお客様に届けるという意思と能力を組織の仕組みとして持っていること』

まさに、鈴木氏の経営哲学そのものですよね。

マーケティング活動も同様です。
人のため、人に役立つ商品やサービスをお客様に届けるという使命を全うするからこそ、顧客の自我(※2)を呼び起こし、顧客にとってかけがいのない商品となり、企業のブランド評価をも高め、収益を向上させる結果につながるのです。

(※1)世阿弥(ぜあみ)とは:
室町時代に活躍した能楽師・能作者。芸能事の開祖(かいそ)。

(※2)自我とは:
「私」という存在のアイデンティティや、意志・感情・記憶の源泉を指します。

売れる商品は「新しい価値」を提案する~コンビニおにぎりに学ぶ変化対応力~ まとめ

顧客の自我と企業ブランドが強く結びつく状態にあること、つまり顧客にとって「かけがえのないブランド」になっていることを意味します。

しかし、人間は常に新しい価値を求めるので、「役立つ」商品やサービスをお客様に届けるために、変化に対応できるマーケティング力が求められます。

その力を養うためには正しいマーケティング知識を学び、なおかつその知識を実際に使いこなす力が重要になります。

当協会(JMLA:日本マーケティング・リテラシー協会)では、社会ニーズ・顧客ニーズの変化に対応し「売り上げ」「ヒット商品」を生み出し続ける力を養う3つの資格講座をご用意しています。
1. マーケティング戦略の基礎知識を身につける
2. 消費者や顧客のニーズを深く知る
3. 顧客ニーズに応じた感動商品を科学的に創出する

ご興味をお持ちの方は、ぜひ下記をご覧ください。

1. マーケティング戦略の基礎知識を身につける

「JMLAベーシックパスポート」は、マーケティング戦略の基礎理論を使いこなせるようになる資格講座です。

2. 消費者や顧客のニーズを深く知る

「JMLAマーケティング解析士プロフェッショナル 感性」は、お客様の声から売り伸ばし戦略を立案できるスキルを習得する資格講座です。

3. 顧客ニーズに応じた感動商品を科学的に創出する

「JMLA商品企画士プロフェッショナル」は、感動商品の企画を系統的に実現するNeo P7(ネオ ピーナナ)(新・商品企画七つ道具)のスキルを身につける資格講座です。

実務【伴走型】サポート

マーケティング推進や商品企画の実務ご支援に関して、

  • 顧客起点のリサーチに取り組みたい
  • 生活者・消費者向けの商品企画に初めて取り組む
  • 商品企画Neo P7/P7に沿ったアンケートに取り組みたい
  • 再現性ある企画開発を推進したい

に関するご相談は、JMLA(日本マーケティング・リテラシー協会)にお任せください。

地域愛はどう生まれるのか~カードゲームに学ぶマーケティングの本質

『さがみヒーローズ』というカードゲームをご存じでしょうか?
詳しくはホームページを見ていただくとして、地域振興を目的として開発されたカードゲームです。
相模原市内の企業や名産品・人物などをカード化し、遊びながら相模原市のことを知ることができるという、地域の人々の交流を深め、つながりの輪を広げることで地域活性化を目指すという趣旨で生まれたものです。
既に地元の有力企業も賛同し、参加されています。

さまざまなカードゲームが遊ばれている中、有意義で面白い試みだと思います。
カードゲームの歴史を振り返りながら、カードゲームが秘める力と魅力を探りたいと思います。

日本における「カードゲーム」の歴史

日本のカードゲームは、安土桃山時代にポルトガル人が持ち込んだカードゲームが、「かるた」の原型になったと言われています。
トランプに似せた絵札を用いた遊びが、日本の文化や和歌と結びついて、百人一首かるたや、いろはかるたなど教育要素を併せ持つ日本独自のカード遊びへと発展してきました。

江戸時代には、かるたや花札が庶民の娯楽として広まり、賭博的な要素も含んだ遊びとして定着していきます。

明治時代以降は、トランプも普及し広く遊ばれるようになりました。

昭和時代になると、歴史や地理などを学べる学習かるたや人物かるたなど、遊びながら知識を身につける教材としての側面を持つ教育色の強いカードゲームが学校や家庭で使われるようになりました。

1990年代になると、アメリカ発の「マジック:ザ・ギャザリング」というトレーディングカードゲームが日本でも一気に認知され、これが日本におけるトレーディングカードゲーム(TCG)ブームの先駆けとなりました。その後「遊戯王」や「ポケモンカード」など、アニメやマンガを題材としたTCGがオタク文化やホビーショップ文化(※1)と結びついて大きな市場を作っていきます。

(※1)ホビーショップ(文化)とは
趣味の商品を提供する販売店機能だけでなく、初心者から愛好家まで楽しめる、人々が集うコミュニティ機能を併せ持つ場。

2000年代以降は、アーケードゲーム(※2)や家庭用ゲーム機、スマホ上でのデジタルカードゲームが増え、コレクション要素とオンライン対戦を組み合わせた作品が多数登場しています。また日本史や世界史などをテーマにした「歴史カードゲーム」も作られ、歴史や文化を学ぶ教材ホビーとしても展開されています。

(※2)アーケードゲームとは
ゲームセンターや商業施設などの公共の場に設置されたお金を支払って遊ぶゲーム機。

社会背景とカードゲームの変遷

一方、昭和初期には鹿児島新聞社主催の「南九州歌留多大会」が開催され、鹿児島・熊本・福岡の三県から出場者を募って実施されました。
優勝カップや賞品は、鹿児島天文館周辺の商店が提供しました。
この開催趣旨は、「かるたを介して人と地域が一体となるイベント」というものでした。

今でいう地域振興のイベントであったといえます。
「かるた」というカードゲームを媒体として、地域と人のコミュニケーションを深め、地域活性化を図る大きなイベントだったのでしょう。

まさに「さがみヒーローズ」のルーツともいえる取り組みですね。

一方、1983年版「レジャー白書」によれば、「トランプ、オセロ、カルタ、花札など」で遊ぶ参加人口は4,740万人だったのが、2008年には2,910万人に減少しています。
この背景には、社会変化による「人間関係の希薄化」が存在しているとされています。

「さがみヒーローズ」も地元愛を醸成させる

そのように人間関係の希薄化が問題視される今だからこそ「さがみヒーローズ」の活動が多くの人や企業に認められているのではないでしょうか。

20世紀末からみられるようになった子供の生活習慣の変化や、新型コロナウィルスの世界的なパンデミック(2019年12月~2023年5月)が「物理的に他人と接触しない社会」をつくり出しました。

グローバル化や高度情報化はますます発展し人々の関心も技術革新や大きな社会課題の話題へ向くでしょうが、同時に「個人と個人」「個人と世界」が心から繋がっていると感じられる安心感や愛着心を醸成する重要性も高まると思います。そして「個人と世界」の間に「地域」を介在させることも重要だと考えます。

まとめ:地域愛はどう生まれるのか~カードゲームに学ぶマーケティングの本質

さまざまな遊びは、繰り返しながら受け継がれていきます。遊びがどのような方向に向かうのかを決定するのは人間です。【学び】が存在する遊びを創り伝えることは人に課せられた重要な使命だと感じています。

マーケティング活動も同様です。
人のため、人に役立つ商品やサービスをお客様に届けるという使命を全うするからこそ、顧客の自我(認識、感情、意思など)を呼び起こし、顧客にとってかけがいのない商品となり、企業のブランド評価をも高め、収益を向上させる結果につながるのです。

その思考力や実行力を高めるためには、正しいマーケティングの基礎知識を学び、なおかつその知識を実際に使いこなす力が重要になります。

地域振興における「さがみヒーローズ」のような取り組みは、単なる娯楽にとどまらず、人の感情や行動を動かす“仕組みづくり”そのものです。

なぜ人はそのカードに惹かれるのか、なぜ地域への関心や愛着が生まれるのか——そこには、偶然ではなく明確な構造があります。
地域資源をどのように切り取り、どのようなストーリーや体験として設計するかによって、参加者の共感や愛着の深さは大きく変わります。

これはまさにマーケティングの本質であり、「人の心を理解し、価値として届ける力」が問われる領域です。

さらに、こうした活動を一過性のイベントで終わらせず、継続的な価値へと昇華させるためには、感覚や経験だけに頼るのではなく、再現性のある理論と分析力が必要になります。

地域愛を醸成する仕掛けを意図的に設計し、成果につなげていくためには、顧客理解・市場理解・価値設計を体系的に学び、実践できる力が欠かせません。だからこそ今、感性と論理の両面からマーケティングを捉え、実務に活かす力を身につけることがとても大切です。

当協会(JMLA:日本マーケティング・リテラシー協会)では、感性と論理の両面からマーケティングを捉え、実務に活かす力を身につける資格講座をご用意しています。

ご興味をお持ちの方は、ぜひ下記をご覧ください。

1. マーケティング戦略の基礎知識を身につける

「JMLAベーシックパスポート」は、マーケティング戦略の基礎理論を使いこなせるようになる資格講座です。

2. 消費者や顧客のニーズを深く知る

「JMLAマーケティング解析士プロフェッショナル 感性」は、お客様の声から売り伸ばし戦略を立案できるスキルを習得する資格講座です。

社内の常識を覆し枠にとらわれない発想で成功した商品開発

「日本ハムシャウエッセン夜味」「花王メリーズ」「ドムドムハンバーガー丸ごとカニバーガー」は、どれも各市場においてヒットした商品です。これらには、ある共通した要素があるのはご存じでしょうか?
3商品とも、取締役たちからの酷評や社内のタブーなどを打ち破って商品化にこぎつけたものなのです。
社内に存在する暗黙の常識や、既成概念は時として消費者ニーズから取り残されているかもしれません。

今回は、これら3商品を取り上げて、ヒット商品を生み出すヒントを学びたいと思います。

日本ハム「シャウエッセン」

2025年に発売40周年を迎えたシャウエッセンは、日本ハムの主力商品です。
そのシャウエッセンの売上が2024年に約800億円と過去最高額を記録しました。
その記録を達成した背景には「シャウエッセン®夜味」の投入があります。

「シャウエッセン®夜味」は、30代から40代男性をターゲットとして「フライパン一つで夕食の一品として調理しやすい焼き料理商品」という位置づけで開発された商品です。

シャウエッセンはロングセラー商品だけに、購買層が60代以上が中心になっていました。
ですから若年層の取り込みがマーケティング部門の課題でした。

そこで、「朝食ではなく夕食に、フライパンで簡単に調理できる」をコンセプトに開発に臨んだのです。もちろん主力商品の改良版を出すわけですから、消費者調査を入念に行い、ニーズに応えどう訴求すべきかというプロモーション展開まで踏み込んで商品開発を行いました。

ところが、市場投入の前に大きな壁が立ちはだかりました。

それは社内に、「シャウエッセンは、ボイル調理のみ、焼くべからず、切るべからず、味を変えるべからず」というタブーが存在していたのです。

皮に閉じ込められた肉汁の旨味やパリッとした食感へのこだわりから、シャウエッセンは発売当時から、ウインナーと言えば「焼く」が主流だった時代にあえて「ゆでる」スタイルを訴求して大成功した商品だったのです。

この成功体験により社内のタブーは決して破られるものではなかったのです。

しかし、開発チームは目標達成のためには絶対新しい商品が必要でした。
そこでチームは面白い作戦に出ました。

社内アンケートをとったのです。無記名でアンケートを行ったところ、社員・役員とも「焼いたことがある」という回答が88%もあったそうです。
この結果と、入念に行った消費者調査の結果を基に役員会を説得し、市場投入にこぎつけました。

市場投入の際には「社員も焼いたことがある」という事実を公表したプロモーションも功を制して発売当初から売り上げを大きく伸ばしたのです。
実際若い層からは、「焼いちゃいけないなんて知らなかった。」という声も聞かれたそうです。

発売後、30代から40代男性の購入割合も増え、夜に食べるという食シーンも拡大できました。

社内のタブーは、消費者ニーズに取り残されていたということでしょう。

花王「メリーズ」

メリーズという紙おむつの商品改良においても、同じように社内上層部の思い込みというものが存在しました。

紙おむつは「もれない」ことが最大重要要素だ。改良も漏れないようにすることが絶対条件だ。という考え方が上層部から開発チームへのお仕着せとして存在していました。

しかし、開発チームは違うのではないか、今の時代どこのメーカーの紙おむつでも漏れないことは常識になっている。ユーザーは何か違う要素を求めているのではないかと考えていました。

そこでユーザーの心をつかむ改良商品を出そうとプロジェクトを組みました。

ユーザーニーズを掴み、会社の上層部にも納得してもらうためには、強力な後ろ盾となるデータが必要です。プロジェクトチームは様々な調査手法や商品開発手法を探しました。そこで出会ったのが『P7(商品企画七つ道具)』という商品企画メソッドだったのです。

※『P7(商品企画七つ道具)』『Neo P7(新・商品企画七つ道具)』とは
感覚・感性中心の定性的(文系的)マーケティング手法に加えて、多変量解析、実験計画法などの定量的(科学的分析)手法を巧みに組み合わせて、消費者ニーズの方向性を適確に把握することができるシステマティックな商品企画法。

P7手法を用いて調査分析した結果、ユーザーのニーズの中心は「肌にやさしい」というものでした。

この「肌へのやさしさ」という調査の裏付けデータを基に役員提案を乗り越え、『肌に一番やさしいメリーズ』をコンセプトキーワードとして発売したところ、売上シェアもブランド評価も格段に上昇しました。

これも社内の常識がユーザーニーズと乖離していた一例でしょう。

ドムドムバーガー「丸ごと!!カニバーガー」

皆さんは、「丸ごと!!カニバーガー」という商品を食べたことがあるでしょうか?ソフトシェルという脱皮直後の柔らかいカニをバンズに挟んだものです。

現在期間や店舗限定商品となっているので、食べたことや見たことが無い方も多いでしょう。そんな方は一度ドムドムバーガーのホームページを見てください。バンズからカニの顔とはさみが飛び出していて、その斬新さに驚かれることでしょう。

「バンズからカニの顔とはさみが飛び出している」その見た目に対する社内評価も同様でした。
「見た目がシュールだ」「原価が高くて売値が千円位になる」など「変わりすぎていてハンバーガーではない」という評価だったのです。

ところが、全員に試食してもらったところ、「思わず笑ってしまうほどおいしかった」のです。これには役員会もGOサインを出さざるを得ませんでした。
もちろん、価格もできるだけ抑える、クオリティも保つという問題をクリアしながら発売にこぎつけました。
発売と同時に店舗に行列ができ、品切れを起こす店が続出し、大ヒット商品となりました。

この背景には、「普通ではないことに挑むのがドムドムらしく、変わり種に挑戦する遊び心はドムドムの精神だ」という社長の考え方がありました。

既成概念にとらわれず、チャレンジ精神をもって、商品開発に臨むことの大切さを教えてくれます。

まとめ

今回の既成概念を疑って成功!した商品開発の事例のように、自社の顧客が期待していることは何か、心のなかの望みを把握し、対応していく姿勢がヒット商品を生み出すためには、不可欠であることが解りました。
ヒット商品のパワーは、顧客に自我を呼び起こさせ、顧客にとってかけがえのない商品として、顧客の心の中を自社商品のブランドで占有することができます。
それはすなわち、企業のブランド評価を高め、収益を向上させる結果につながります。
ヒット商品を生み出す能力を養うためには、マーケティング戦略の基礎知識は欠かせません。
基礎を学び、なおかつその知識を実際に使いこなす力が重要になります。

当協会(JMLA:日本マーケティング・リテラシー協会)では、ヒット商品を生み出す力を養う3つの資格講座をご用意しています。
1. マーケティング戦略の基礎知識を身につける
2. 消費者や顧客のニーズを深く知る
3. 顧客ニーズに応じた感動商品を科学的に創出する

ご興味をお持ちの方は、ぜひ下記をご覧ください。

1. マーケティング戦略の基礎知識を身につける

「JMLAベーシックパスポート」は、マーケティング戦略の基礎理論を使いこなせるようになる資格講座です。

2. 消費者や顧客のニーズを深く知る

「JMLAマーケティング解析士プロフェッショナル 感性」は、お客様の声から売り伸ばし戦略を立案できるスキルを習得する資格講座です。

3. 顧客ニーズに応じた感動商品を科学的に創出する

「JMLA商品企画士プロフェッショナル」は、感動商品の企画を系統的に実現するNeo P7(ネオ ピーナナ)(新・商品企画七つ道具)のスキルを身につける資格講座です。

実務【伴走型】サポート

事業・マーケティング推進や商品企画の実務ご支援に関して、

  • 顧客起点のリサーチに取り組みたい
  • 生活者・消費者向けの商品企画に初めて取り組む
  • 商品企画Neo P7/P7に沿ったアンケートに取り組みたい
  • 再現性ある企画開発を推進したい

に関するご相談は、JMLA(日本マーケティング・リテラシー協会)にお任せください。

なぜ主力商品は強くなるのかー成功企業に学ぶプロダクトミックス

皆さまは、自社商品の売上を伸ばすために、日々さまざまな工夫や努力を重ねていることでしょう。
しかし、その戦略は「たった一つの商品で売上を稼ごう」とするものになってはいないでしょうか。

もちろん、主力商品を育てることは重要です。
ですが、企業が継続的に売上を伸ばしていくためには、それだけでは不十分です。
必要になるのが、複数の商品を組み合わせて売上を最大化する考え方、すなわち「プロダクトミックス」です。

「プロダクトミックス? 聞いたことはあるけれど、正直よく分からない」そんな方も多いかもしれません。しかし、この考え方を理解し、正しく活用できるかどうかで、売上の伸び方やブランドの強さは大きく変わってきます。

本記事では、プロダクトミックスとは何か、なぜ今あらためて重要なのかを、分かりやすく解説していきます。売上を“点”ではなく“面”で伸ばしたいと考えている方は、ぜひ読み進めてみてください。

ペヤング「ミステリーやきそば」

まるか食品株式会社が発売した「ミステリーやきそば」をご存じでしょうか。

出所・引用:まるか食品株式会社ホームページより
『ペヤング ミステリーやきそば』を12月9日に発売いたします。
自分が買った商品は何味なのか?遊び心あふれる、ペヤングならではの商品が登場!
どんな味か食べてみるまでわからない…そんな”ミステリー”をお楽しみいただける商品です。

多くの人が一度は食べたことのある「ペヤングソースやきそば」とは対照的に、この商品名からは味の想像がまったくつきません。

“ミステリー”という言葉が示す通り、どんな味がするのか、開封するまで誰にも分からない――そんな不思議な商品です。

まるか食品は過去にも「超超超超超超大盛」や「ペヨング」など、数々の個性派商品を世に送り出してきました。
なぜこのような一見奇抜な展開を続けるのでしょうか。

左「超超超超超超大盛」、右「ペヨング」

写真左「超超超超超超大盛」

ペヤングソースやきそばの約7.3倍という、ペヤング史上最大級のボリューム感マックスな超特大商品が登場!!※絶対に1人で食べないでください。
2020年11月2日(CVS先行発売)2020年11月16日(一般発売)
同社ホームページより引用

写真右「ペヨング」

通常よりも安い価格でソースやきそばを提供したいとの思いから「ペヨング」を開発したそうです。発売日:2016年3月14日|ペヤングの「ヤ」が「ヨ」に代わっています!

その理由は、実はとても戦略的です。
彼らが本当に売りたいのは“主力商品”である「ペヤングソースやきそば」。
奇抜な商品群は、主力商品への注目度を高めるための“呼び水”なのです。

思わず試してみたくなる商品が話題を生み、ネットやSNSで拡散されることで、「ペヤング」というブランド自体が再びクローズアップされます。そして消費者が一度“変化球”の商品に触れることで、逆に定番の良さを再認識するきっかけになります。
結果として、「やっぱり普通のペヤングが一番おいしい」と感じ、改めて手に取る。
この循環こそが、まるか食品の狙いなのです。

人間は我儘(わがまま)な生き物ですから、どんなに好きな食べ物でも、時折“刺激”や“変化”を求めます。
しかし、その欲求を他社商品に奪われてしまえば、ブランドからの離脱が起きてしまう。
ならばいっそ、自社内でその浮気心を受け止めよう。
その発想こそが、奇抜な商品の本質です。
顧客の好奇心を満たしつつ、最終的には主力商品に戻ってきてもらう。
まるか食品はこのサイクルを計算したうえで商品展開を行っているのです。

ただし、「奇抜な商品を出せば顧客の浮気心を受け止められる」という単純な話ではありません。
“お客様が本当に求めている驚き”を提供できてこそ、再びブランドに戻ってきてもらえるのです。
奇抜さは目的ではなく手段。
最終的には顧客の期待に応え続ける姿勢こそが、強いブランドを支えるのではないでしょうか。

オニツカタイガーが海外でも爆売れ

世界を席巻するスポーツブランドと聞くと、ナイキやアディダスといった海外メーカーを思い浮かべる人が多いでしょう。しかし近年、日本のスポーツメーカーが海外ブランドを営業利益率で上回る活躍を見せています。その代表がアシックスとミズノの2社です。

<国内スポーツメーカーの営業利益率>

<海外スポーツメーカーの営業利益率>

数字だけを見ても、国内メーカーが世界トップブランドに食い込むどころか、利益率において上回る状況が生まれていることがわかります。

「オニツカタイガー」

アシックスの代表的ブランドはファッション性の高い「オニツカタイガー」です。

「オニツカタイガー」は、アシックスの前身である鬼塚株式会社を1949年に創業した鬼塚喜八郎氏(おにつか きはちろう氏)が立ち上げたスポーツシューズブランドです。

創業からわずか15年後、1964年の東京オリンピックで日本代表選手に提供され、その機能性とデザイン性が国内外で高く評価されました。活躍する選手の足元を支えるブランドとして知名度を高め、若者を中心に“憧れのシューズ”として人気に火がついたのです。

しかし、注目すべきはその後の歩みです。
当時の成功体験に安住するのではなく、アシックスはランニングシューズや日常履きのスニーカーといった幅広い市場に本気で取り組みました。
単に販路を広げたのではなく、「アスリートが本気で使うレベルの機能性」を維持したまま、ライフスタイル領域にも展開したことが特徴です。
この姿勢こそが、過去最高の売上・最高益という成果につながっています。

「スポーツスタイルシューズ」

同様にミズノも、長年にわたり“学校のスポーツ用品ブランド”として圧倒的な信頼を獲得してきました。

しかし、そこで立ち止まることなく、女性や若年層がファッションとして楽しめるスポーツスタイルシューズを開発。

結果として、従来の顧客層の満足を維持しながら、新たな顧客層を獲得することに成功しています。

この2社(「アシックス」、「ミズノ」)に共通する最も重要なポイントは、「アスリートのためのスポーツブランド」という原点を崩さなかったことです。
アスリートが求める厳しい基準に応え続けることで、高い品質と機能性を備えた商品が生まれる。
そしてその信頼が一般ユーザーにも広がり、「どうせ買うなら本物を選びたい」という心理に働きかけるのです。
いわば “本物であること”がブランドを支え、付加価値と利益を生み続けている のです。

単に流行を追うのではありません。
自社の独自性である“アスリート向けの高機能性”を守り抜き、さらに磨く。
その積み重ねがブランドの厚みを増し、結果としてファン層の拡大や業績向上につながっています。

この構造は、どの業界でも応用可能といえます。
自社の核となる価値を見失うことなく、時代や顧客の変化に合わせて展開の幅を広げる。
この姿勢こそが、継続的なブランド成長の条件と言えるのではないでしょうか。

プロダクトミックスの基本

ここまで事例をご紹介しました。
それぞれ自社商品に合った独自のプロダクトミックスを実行されています。

この項では、プロダクトミックスの基本を学んでおきましょう。

プロダクトミックスは、3+1の要素で組み立てられます。

1.商品ラインの深さ(バリエーション)
2.商品ラインの長さ(アイテム数)
3.商品ミックスの幅(ライン数)

プロダクトミックス

皆さんになじみの深いコカコーラ社を例にとって考えると、

1.商品ラインの深さ(バリエーション)

「コカコーラ」が好きな人でも飲む場面などにより、普通サイズが欲しいとき、大容量が欲しいときがありますよね。それに対応するのがバリエーションの考え方です。

2.商品ラインの長さ(アイテム数)

「ペヤング」の例でも述べましたが、「コカコーラ」が大好きな人でも、たまには違った”炭酸”飲料が飲みたいと思うときがあるはずです。その欲求にこたえるのが「スプライト」や「ファンタ」などになります。それがアイテム数の考え方です。

3.商品ミックスの幅(ライン数)

そして、飲むときや季節などへの対応です。スポーツで汗を流した後には適したスポーツ飲料を求めます。それが「アクエリアス」です。更には酷暑のような、とても暑い日には水が最も飲みたくなります。それが「いろはす」や「森の水だより」になります。これがライン数の考え方です。

4.整合性

3+1の要素の「1」にあたるのが、「整合性」です。

忘れてはいけないことは、全体の整合性を保つことです。
つまり「何屋」なのかを明確にして逸脱してはいけないということです。
コカコーラ社でいえば、飲料メーカーであるということが自社のドメインとなります。

まとめ

ペヤングの奇抜な商品展開や、アシックス・ミズノのブランド戦略に共通しているのは、「主力となる価値を明確に保ったまま、商品群で顧客をつなぎとめている」という点です。

話題性のある商品や新しい切り口は、あくまで主力商品やブランドの価値を際立たせるための手段にすぎません。プロダクトミックスとは、売れそうな商品を増やすことではなく、顧客の欲求や利用シーンを理解し、自社の強みの範囲内で最適に組み立てることです。

「何屋なのか」という軸を守りながら、顧客の選択肢を広げることこそが、長期的なブランド成長と安定した売上につながるのです。

では、自社にとって最適なプロダクトミックスは、どのように考えればよいのでしょうか。
その答えの出発点は、顧客の声にあります。
なぜ選ばれるのか、なぜ迷うのか、どんな場面で別の商品に目移りするのか。
こうした感性や本音は、数値データだけでは見えてきません。

マーケティング戦略の基礎を押さえながら、顧客の声という定性データを読み解き、商品やブランド戦略に落とし込むことが大切です。
勘や経験に頼らず、「なぜその商品構成なのか」を説明できる力を身につけたい方に、JMLAが主催する
「ベーシックパスポート」資格講座
「マーケティング解析士プロフェッショナル感性」資格講座
「商品企画士プロフェッショナル」資格講座
の受講をおすすめします。

基礎マーケティングの実用資格講座

「JMLAベーシックパスポート」は、マーケティング戦略の基礎理論を使いこなせるようになる資格講座です。

感性マーケティングの実用資格講座

「JMLAマーケティング解析士プロフェッショナル 感性」は、お客様の声から売り伸ばし戦略を立案できるスキルを習得する資格講座です。

商品企画Neo P7の実用講座

「JMLA商品企画士プロフェッショナル」は、感動商品の企画を系統的に実現するNeo P7(ネオ ピーナナ)(新・商品企画七つ道具)のスキルを身につける資格講座です。

実務【伴走型】サポート

事業・マーケティング推進や商品企画の実務ご支援に関して、

  • 顧客起点のリサーチに取り組みたい
  • 生活者・消費者向けの商品企画に初めて取り組む
  • 商品企画Neo P7/P7に沿ったアンケートに取り組みたい
  • 再現性ある企画開発を推進したい

に関するご相談は、JMLA(日本マーケティング・リテラシー協会)にお任せください。