会社・事業部のキードライバーは?(1)
会社や事業部の中で、何から優先して取り組めば目標を達成できるのだろうか、もっとよくなるだろうか、あるいは、手を尽くしてきたのでもうやることはない、ブレークスルーの(壁を打ち破る)ためには何から手を打てばよいか、優先順位を決めかねることがあります。
そのような時期に有効な分析手法が、キードライバー分析です。
そのキードライバー分析について、シリーズで書きたいと思います。
キードライバーとは
キードライバーとは、総合評価を向上させることに影響力の強い変数(個別評価要因)のことです。
また、キードライバー分析とは、評価を向上させるキードライバーは何か?どの程度影響するのか?を明らかにすることです。
言い換えると、最も重要な改善要因を明らかにすることでもあります。
総合評価を向上させるとは
総合評価を向上させるとは、会社や事業部が設定する「目標」「総合的な指標」「上位の評価項目」の評価値が向上することです。総合評価を向上させる≒「目的」を達成すること。
キードライバー分析を行うために準備すること
キードライバー分析を行うためには、 「目標」「総合的な指標」「上位の評価項目」 といった「構成概念」とそれに影響を与える
「個別評価要因」を準備する必要があります。
「構成概念」と「要因」の例
例えば、「人にやさしい」という構成概念は、「温かみ」や「問い合わせ内容の理解力」、「対応の素早さ」などの個別評価要因を
設けることによって「人にやさしい」か否か、その程度を評価し、それを良くするための働きかけが可能になります。
「勝率」という構成概念は、「防御率」や「打率」、「本塁打」などの個別評価要因を設けることによって、「勝率」を予測でき、
「勝率」を高めるための対策が可能になります。
「天気」という構成概念は、「気温」や「湿度」などの要因を計測することで把握されます。
このように、キードライバー分析を行うために、「目標とする総合指標」(複数あっても構わない)と総合指標を構成する「個別評価要因」(複数)を事前に設定します。
本日は言葉の説明が主になりましたが、次回から 「目標とする総合指標」と「個別評価要因」についてお話しします。
お楽しみに。
キードライバー分析シリーズ
会社・事業部のキードライバーは?(1)
キードライバー分析(2)測定する尺度
キードライバー分析(3)比較対象を準備する
キードライバー分析(4)評価項目をイメージできない方の参考に
顧客評価を高めるためのキードライバー分析(5)

堀内香枝

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