森田 広一 のすべての投稿

森田 広一 について

広告代理店でマーケティング戦略立案、コンサルティングファームでデータ分析や各種のコンサルティング業務を経験。そこで培われたノウハウを元に人間の「感性」を紐解く独自の分析手法を確立し、そのノウハウを広く世の中に伝えるべく、一般社団法人日本マーケティング・リテラシー協会を設立。目に見えない消費者の深層心理「感性」を数値化し分析することにより、消費者や企業の隠れた欲求を解明し、各種提案やマーケティング戦略立案に役立てる分析体系を教える講座を開設。現在、様々な業種、職種の受講者から評価を得て、大手コンサルティング企業などの昇格必須講座としても認定されている。同時に各種企業のマーケティング・コンサルタントとしても活動中で、現代企業の悩み解決の実質的なサポート活動も継続している。

「安全」と「安心」日本人の感性が生む言葉

「安全」と「安心」。日頃よく目にしたり発したりする言葉ですね。
では、その意味するところの違いを考えたことはありますか?
ちなみに、「安全」の英訳は「Safety」ですが、「安心」を直接意味する英単語は存在しません。しいていえば、「心の平穏」Peace of Mindか「心配のない環境」Secure Environmentとなるのでしょうか。

第2期科学技術基本計画「安心・安全で質の高い生活のできる国」

平成7年に「科学技術基本法」という、科学技術政策を長期的視野に立って体系的かつ一貫して実行できるための法律に則り、「科学技術基本計画」というものが策定されました。

現在第5期に進んでいて、その中には「Society5.0」という「超スマート社会」を推進する計画もありますが、今回着目するのは、第2期基本計画の中にある「安心・安全で質の高い生活のできる国」という理念の文章です。

「知による豊かな社会の創生」と称して、「高齢社会において健康に生活できるよう疾病の治療、予防能力を飛躍的に向上させることにより、人々が安心して心豊かに、質の高い生活を営むことのできる国を実現。」とあります。

タイトルには、「安心・安全」という単語が使われ、本文中には、「安心」という単語のみ使われています。
この二つの単語にこそ、日本人の感性を理解するヒントがあると考えます。

「安全」は外部的環境の状態、「安心」は心の状態

「安全」を意味するSafetyは「物理的に危険が無く安全な状態」であり、同じようにSecurityは「危険から守られている安全な状態」と説明されています。
どちらも、外的要因からなる状態を意味しています。

しかし、「安心」を意味する単語は存在しないのです。

つまり、「安心」という言葉は、日本独自の概念なのです。とても主観的で定性的(感性的)です。「安全度**%」などというように、そのレベルを数値として区分けできる定量的な言葉ではありません。

その人により、感覚的に判断されるものであり、人それぞれに判断基準や判断材料が違ってくるでしょう。

このような単語で、日本人は物事を判断することを共有できる民族なのです。

日本の文化とブランド

このように日本の文化は、物事を物理的に判断し、多数決的に判断していくという欧米的考え方ではなく、人それぞれの主観的判断を、総合的に理解し、国民全員が満足できるように考えていこうという考え方が根底にあるのです。

ブランドの考え方の中にも、「機能的価値」と「情緒的価値」という言葉があります。

「機能的価値」とは、製品・サービスの基本的価値で、「情緒的価値」とは、顧客にとってそのブランドがもたらす情緒的(感性的)満足感のことを言います。

現在の成熟社会では製品・サービスの基本的価値だけで差別化することは難しく、いかに情緒的価値を創出できるかが企業にとって重要な課題となっています。ここにも人の『感性』の重要さが存在します。
更に、ブランドは、顧客の様々なリスクを低減・回避することが出来ます。それがまさしく、「安心できる」という人の心理的な判断によるものです。

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日本人の感性の象徴『湯のみ』

日常、何気なく過ごしていると感じること、考えることのない事実に、実はとっても重要なことが隠れて存在していることがあります。

皆さん、「『湯のみ』には、何故『取っ手』がついていないのでしょう?」と問われて、すぐに回答できますか?

言われてみると、ティーカップには取っ手がついている。コーヒーカップもマグカップもそうだ。

つまり、洋食器と和食器の差だよ。とでも答えるのでしょうか。

今日は、そんな日常の中から日本に必要なマーケティングを考えてみたいと思います。

『湯のみ』に取っ手がないのは何故でしょうか?

そもそも「湯のみ」というのは、「湯のみ茶わん」の略称です。

お茶を飲むための陶磁器として作られたものです。お茶を淹れるから「茶碗」ということで、分かりやすいですよね。しかし。現在「茶碗」というとご飯を盛る食器のことと考えてしまいますよね。時代が変わると言葉の意味もだんだんと変化するいい例かもしれません。

では、そんな「湯のみ茶わん」に何故取っ手をつけなかったのでしょうか。

諸説ありますが、その一つが日本人の感性をよく表しているのでそれをご紹介しましょう。

それは、ティーカップやマグカップだと、熱い飲み物でも、取っ手を持って飲むので、手に熱さを感じずに済みます。しかし、反面熱い飲み物をそのまま口に入れてしまう、或は唇に触れさせてしまう危険があるということになります。

つまり、湯のみは、取っ手がないため、まずは手のひらで中の飲み物の温度を感じることができます。とても熱かったら少し冷ましてから飲もうという判断ができるのですね。

ちなみに、日本の煎茶をおいしく飲むためのお湯の温度は70度前後、紅茶は100度です。ちゃんと考えて作られているのですね。

そして、湯のみを手で持つことにより、湯のみそのものの質感を感じることができます。ざらっとしている湯のみやつるっとしている湯のみであったり、いろいろあります。そうすると改めて、どんな焼きものなのかなど見てしまったりします。日本の文化に触れるひと時が生まれるのです。

『ティーカップ』に取っ手がついているのは何故でしょうか?

では、一方、「ティーカップ」や「マグカップ」などには、何故取っ手がついているのでしょうか。

17世紀ごろ、紅茶を飲む文化が広まったころは同じように取ってはついていなかったそうです。しかし、紅茶に砂糖を入れて飲む文化が広まると、砂糖を混ぜるために、カップを支える必要性が生じ、取っ手をつけるようになったそうです。そうすると熱い紅茶が入ったカップが持ちやすいという評価になり定着したそうです。

やはり、カップの取っ手も文化の象徴だったのです。

今、改めて考えるべき日本人の『感性』を大切にしたマーケティング

日本人は、このように日本独自の文化の中で育ってきました。

つまり、日本人独自の『感性』が育まれてきた。ということです。

そんな日本人ですから、価値観やニーズにも独自の考え方、捉え方があって当然です。

そんな日本人に対しては、日本独自の日本人のためのマーケティングが展開されるべきです。

今、四国に外国人が多く訪問しているそうです。

目的はもちろんお遍路さんです。四国88ヶ所霊場を巡拝する全行程1,400キロを超える道のりへのチャレンジです。

外国のお遍路体験者たちは、「お遍路をしながら本当の日本を見つけられて幸せ。」と語っているそうです。

また一番忘れられない思い出として、「疲れて歩けなくなっていたら、子供たちが駆け寄ってきてくれて、甘いお菓子を差し出してくれた時。」とも答えているそうです。

なにか、私たち日本人が忘れかけてしまっている日本の良さ、すばらしさを思い出させてくれるエピソードですよね。

世界で最も鋭敏な五感を持つ民族ともいわれる日本人です。

そんな日本人に寄り添うマーケティングが、絶対必要だと確信しています。

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『令和』の時代に考えるべき『感性マーケティング』

次の元号が、『令和』に決まった。

「初春の令月にして 気淑(よ)く風和(やわら)ぎ 梅は鏡前の粉(こ)を披(ひら)き 蘭は珮後(はいご)の香を薫(かおら)す」

「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」という意味。

悠久の歴史と薫り高き文化、四季折々の美しい自然。こうした日本の国柄を、しっかりと次の時代へと引き継いでいく。厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人一人の日本人が、明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる。そうした日本でありたい。

文化を育み、自然の美しさをめでることができる平和の日々に、心からの感謝の念を抱きながら、希望に満ちあふれた新しい時代を、国民の皆さまとともに切り開いていく。

安倍内閣総理大臣の、記者会見の抜粋です。

 

時代が『令和』になる意味

これほどまでに、日本のことを深く考え、これからの日本の在り方を示唆する言葉として制定された元号「令和」の持つ意味合いを、我々日本人は、それぞれにしっかりと考えるべきでしょう。

マーケティングの世界に生きるものとして、マーケティング観点から、この言葉を考えてみたいと思います。

安倍総理も、語られているが、現在の日本は急激な少子高齢化が進み、ものすごいスピードで、テクノロジーの進化や社会環境変化が進んでいます。

少子高齢化の中で、事業をどのように推し進めていくのか? それぞれの企業が、頭を悩まし、日々改革を行っていることと思います。

事業領域の拡大、異種業態との連携、海外進出、外国人雇用、IOTの導入、などなど、取り組むべき要素は、多岐にわたっているでしょう。

しかし、どうしても見落とされている要素があるように感じて仕方がないのです。

それは、企業効率を重んじるがあまり、『日本人の感性』への対応というものが忘れられてはいないだろうかとうことです。

「悠久の歴史と薫り高き文化、四季折々の美しい自然。」と語られているように、日本には日本独自の文化と、四季により醸成された日本人特有の『感性』があります。

先に、マクドナルドのカサノバ社長が、不祥事の際の記者会見で、「我々も被害者。」と語って、大炎上をしてしまった件も、日本人の『感性』を理解しなかったからです。カサノバ社長は、すぐにそのことを理解し、考え方を変え業績の回復を果たしました。

では、皆様の会社はどうでしょうか?

業績や営業目標を達成、向上しようと努力されることは、企業人として当然のことですが、顧客である日本人の『感性』を踏みにじるような策を打ってはいないでしょうか。

 

今、改めて考えるべき日本人の『感性』に響くマーケティング

 

では、日本人の『感性』に響くマーケティングとは、どのようなものでしょうか?

それこそ、今回の安倍総理大臣の言葉の中にヒントがあるのだと思うのです。

「厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人一人の日本人が、明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる。」

今、急激な少子高齢化により、大苦戦している企業も多いと思います。しかし、一人一人が将来性を信じて、生産効率を上げる努力を惜しまず努力を続ければきっと大きな花が咲く。

そして、

「文化を育み、自然の美しさをめでることができる平和の日々に、心からの感謝の念を抱きながら、希望に満ちあふれた新しい時代を、国民の皆さまとともに切り開いていく。」

日本人は、「和を以て貴しとなす」という言葉を、大切にしています。

「和を大切にしなさい。」という意味と、「わだかまりなく話し合うことが尊い。」

という二つの意味がありますが、どちらにしろ独善的な考えや行動はいけないという考え方です。

現在、いくつかのベンチャー企業やIT系企業の雲行きが怪しくなっています。

原因は、この辺りにあるのだと感じているのです。

日本には、日本のマーケティングがあるべきです。

欧米的な、利益を上げていく合理的な側面も大事な要素ですが、人の琴線に触れる感性的側面(エモーショナルな側面)という要素も、日本のマーケティングには重要な要素だと思います。

 

「人の感性」に響く自社のバリューを理解し、そこを外さずにマーケットに適合していくことが大切なのではないでしょうか。

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「マクドナルド」と「しまむら」にみる顧客視点の重要性

最近のマクドナルドには、日本人の感性をくすぐる商品やサービス,エコ取り組みなど感心されるものが多くみられる。
ある時期、問題対応に対する失敗も含め、この先どうなるのだろうと心配した時期もあるが、見事な復活を遂げられた。
その裏には、「GO GEMBA(現場)」をスローガンとする社内改革があったそうだ。

「GO GEMBA(現場)」の掛け声から始まった。

カサノバ社長が、まだ日本人の感性を理解していない時期に問題が発生し、アメリカ流の対応をしたところ、さらなる炎上をしてしまった。

しかし、カサノバ社長の良いところは、「顧客視点」という企業にとって一番大切な考え方を持っていたことだろう。

社内的にも求心力が落ち危機的状況の時、ある女性社員からの「組織の意思決定が遅すぎる。従業員の対話集会を開くべきだ。」という直接のメールに触発され、その社員を中心に対話集会を開き、「GO GEMBA(現場)」というスローガンを作成し、社内団結を高めていったそうだ。

現場を見直すことにより、企業と顧客の間にどのような齟齬が生まれているのかを真摯に理解し、素早く対応する。これこそが、BtoC企業の意あるべき姿だ。そして見過ごしてはいけないのが、日本人という顧客の感性を正しく把握し理解することだ。

どちらがいいとか悪いとかではなく、アメリカ人と日本人とでは、『感性』が違う。

カサノバ社長の「私たちも被害者」といった会見も、アメリカなら正当に評価されたかもしれない。しかし、日本では激しく非難された。

そのことをカサノバ社長が、真に理解し社員の意見を取り入れ改革に臨んだからこそ、今の姿を取り戻したのだ。。

すべては、「顧客視点」から生まれた産物ということだ。

 

一方、「しまむら」は大丈夫だろうか?

一方、しまむらが大苦戦をしている。
業績予想もかなりの下方修正を余儀なくされている。
その要因は何なのだろうか。

それは、マクドナルドと正反対の顧客無視の採算優先戦略をとったことによるのではないだろうか。

しまむらは、在庫負担を減らし、高価格帯商品を充実するという採算性重視の戦略を選択した。
その結果、しまむらの特徴であり、顧客が認めるしまむらの価値を自ら捨ててしまったのではないだろうか。

そもそもしまむらは、数ある商品の中から、「自分だけの目新しい商品を探し出し自分満足する。」という消費者心理をくすぐる仕掛けがSNSなどで拡散し顧客の支持を得てきたはずである。
それなのに商品を大幅に絞り込んで在庫負担を減らすという目先の採算性にとらわれてしまった。

会社が大きくなったり、上場していたりするとよく起こる経営判断絵ではあるが、しまむらの場合は間違いだったといえるのではないだろうか。
自社の特徴・強みは絶対に大切にするべきなのが、マーケティングの鉄則だ。
しまむらが、どのような判断で大きく舵をきったかは知り得ないが、この先どのように修正してくるのか気になるところだ。

「タウンミーティングwithママ」

「サラさん」 カサノバ社長は現在社員やアルバイトからそう呼ばれているそうだ。

顧客との唯一の接点である現場を大切に考え、その現場で働く人たちを大切に考えるからこそ、そうやって親しみを込めて呼ばれるようになったのであろう。

47都道府県で、来店客であるママさんたちに集まってもらい母親としての意見を聞き、マクドナルドとしてできることを一生懸命考える。

この繰り返しにより、包装紙の前面に大きくQRコードを表示し、開示情報に簡単にアクセスできて「きちんと情報開示していて安心」などという、現在のような新商品やサービス、そしてエコ活動が生まれたのだ。

すべては、現場重視の顧客視点による、マーケティングがもたらしたものだ。

そして、顧客視点を重視するからこそ、「日本人の感性」という、厄介だが大切なものを理解したマーケティング戦略が取れるのだ。

 

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「いきなりステーキ」と「ディズニーランド」と 感性マーケティング

「いきなりステーキ」の苦戦

いきなりステーキが、そろそろ苦戦を強いられてきているようです。

日本では、出店過多だとか自社競合のカニバリだとか原因がいわれていますが、ここではアメリカの苦戦に関して考えてみたいと思います。

2019年2月15日の朝日新聞によると、11店舗中7店を閉店する予定と取り上げられている。

社長の言葉として「安く売れば客が入るわけではない。」と語られているが、まさにその通りだろう。

では具体的には何が問題だったのだろうか?

 

アメリカ人のステーキに対する感性

そもそもアメリカ人にとってステーキとはどのような存在なのかを考えてみたい。

まず、アメリカ人はステーキが大好きであるという大前提がある。

映画などでもよく見る光景に、自宅の庭でバーベキューグリルを使ってステーキを焼いてバーベキューパーティーを開いているというものがあるだろう。

スーパーマーケットで肉を買ってきて家族や友人と気軽にステーキを楽しむという「日常の絵」である。

安く気軽にステーキを楽しみたいという「ハレとケ」でいえば「ケの感性」が満足されればよいのである。

そのような日常的にステーキを楽しんでいる人たちも、ステーキレストランに行く。そのような時は、「ハレとケ」の「ハレ」である。

そのような時は、お店に求める物は単にステーキの美味しさだけではない。

お店の内装やサービスといった自分の感性に響く雰囲気を求める。

つまり、大好きなステーキと言っても時と場合による感性が満足されなければステーキを食するという時間に不満足を覚えてしまうのである。

「単に安いステーキを提供すれば客が入る。」のではないといことである。

 

日本にも肉食文化の違いによる失敗例が存在する

もうかなり前の事だが、関東で成功したステーキレストランチェーンが関西に進出したら失敗したという例がある。

その理由に思い当たる方がいるだろうか。

理由は、日本の中でもエリアにより肉の文化が異なるということであった。

具体的には、「関東は豚肉文化」であり、「関西は牛肉文化」であるということにつきる。

つまり、関東では上手くいったステーキレストランであったが、関西人にとってはその肉のレベルでは満足しなかったということである。

なおかつ、関西人は「食」にたいして、直截的な感性を持っている。雰囲気だ度ではなく「食事そのもの」が美味しくて安くなくてはいけないのです。

関東の人と関西の人とでは、ステーキ一つをとっても満足する感性が異なるのである。

その感性の違いを、把握理解しなくては事業戦略を見誤っていまうのである。

 

ディズニーランドは、何故値上げしても客離れしないのか?

ディズニーランドの入園料は、オープン当初から継続的に引き上げられ、現在では7,400円(大人1日パスポート)となっている。

家族4人で行ったりしたら食事代を含めると軽く3万円はかかってしまう。

一大イベントである。

それでも、入園者数は過去最高を更新している。

そこには皆さんも色々なメディアで書かれているのでご存じだろうが、単に面白いアトラクションや施設で楽しみたいという単純な思いだけではなく、【夢の国】という非日常『ハレ』を楽しみたいという「人の感性」が存在するからである。

『ハレ』の日を楽しむためには、多少高くても満足できる舞台が揃っていれば文句はないのである

開園当初から不満が語られている弁当(食べ物)の持ち込み禁止も、その非日常状態をキープするためには絶対に必要なことだから、徹底して認めないのである。

 

どの例も、「人の感性」に響く自社のバリューを理解することが重要だということに繋がる。

「くら寿司」のハンバーガーは、過当競争の中で自社のバリューを上げる戦略と考えられる。

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『オリンピック』vs『イッテQ!』、『アニメ』vs『アニメ』、そこにマーケティングのヒントあり!

同種の番組をぶつけ合うテレビ局戦争?

毎年、春と秋のテレビ局の改編時期になると各局の編成がどのようになっているのか気になり注目している。

最近の傾向として、同じ時間帯に同種の番組や特番をぶつける構図が良く見受けられる。

もともと朝のニュースバラエティや夕方のニュースの時間帯は、各局が同じような番組を放送しているが、日曜の夕方や平日の夜などのゴールデンタイムに同種の番組をかぶせてきたり、視聴率の取れる番組をぶつけたりすることが多くみられるようになってきている。

一昔前は、どこかの局が必ず視聴率を取れる番組を編成していることが判ると、他局は再放送番組や一部の視聴者に好まれるような番組を組み、いわばケンカせずの編成方針を取ることが多かった。

ところが、少し前になるが、平昌オリンピックで小平奈緒選手がスピードスケートで金メダルを獲得した日は、TBSが特番を組み平均21.4%という高視聴率を獲った。

オリンピックはもともと高視聴率を獲得するであろうことは誰もが予測していた。

TBS以外の局は裏番組という考え方になる。

その時、裏番組となるにもかかわらず、日テレは同局の看板番組でもある『イッテQ!』のイモト南極大陸挑戦の特番をぶつけたのである。

一見無謀に見える編成の結果は、視聴率19.2%と高視聴率を獲得した。

また、今秋の編成ではテレビ東京が、フジテレビが『ちびまる子ちゃん』を放送している日曜夕方にアニメ番組を編成した。

これらの編成方針はどのような考えの元生まれたのだろうか。

テレビ局の真の意図は

この事象を考える前に、現在のテレビ局のポジションを振り返ってみたい。

一時代を築いたテレビであるが、現在その存在価値は大きく変革している。

「テレビ局対テレビ局」という構図は過去のものになり「地上波テレビ対それ以外の媒体」という構図に様変わりしている。

そんな中での、同種番組、同時間編成という方針が多く出てきているのである。

これは何故だろう?

それは、各局ともが『地上波テレビ』という存在価値を相乗効果により高めようと考えているからではなかろうか!?

現在、人間の【感性価値】は多様化しており、同じアニメでも子供により好みは違う。

オリンピックを見たい人もいれば、南極挑戦を見たい人もいる。

それが感性価値の多様化した現在の姿であろう。

同じように、地上波テレビを見る人も、それ以外の媒体を見る人もいる。

「地上波テレビ対それ以外の媒体」という土壌で戦う戦士同士、他局の『地上波テレビ』に対する注目度が上がると、自局の番組視聴率も上がるはずと考えるのはマーケティングでは有りであろう。

そんな思惑が見えるテレビ局の編成である。

価値最大化のヒントが潜んでいる。

つまり、各局が自局の垣根を超えて『地上波テレビ』という存在そのものを底上げしようとしていると考えられる。

テレビ局も昔よりさらにマーケティングの力を注いでいる。当然の結果と言えるのかもしれない。

マーケティングの世界でいわれる『相乗効果』を狙っていると言い換えればよいかもしれない。

現代社会は、様々な媒体や余暇を過ごす施設、イベントなどが引く手あまたである。

同じジャンルの企業同士が手を組み総合力で勝つというような状況は、他の業種でも同じことが起きている。

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マーケティングの資格に価値がある理由

最近、マーケティングの資格不必要性を訴える記事を目にした。なぜだろうか?

マーケティング資格の不必要性を説く人は、多くの場合デジタルマーケティングの世界の人のように見受けられる。

そこに理由が存在する。

デジタルマーケティングが扱うデータは、『結果』のデータである。

『誰が、いつ、何を、買ったか、その時他に何を買ったか』というように、購買履歴や行動履歴といった『結果のデータ』を駆使して予測を行い、いち早く手を打つという企業戦術に活用されている。

その分析技術は日々進歩し、デジタルマーケティング系の各社がしのぎを削っている。

そのような状況の中では、マーケティング理論を活用するというより、データ分析の量とスピードを競うことが主な業務となるのは致し方ないことであり、マーケティングの本質や活用方法を深く考える時間が無いのかもしれない。

マーケティングの本質は普遍

本来、マーケティング理論は、先人たちがその経験や知見により生み出し、発展させてきた宝物である。

『3C分析』しかり、『ランチェスター戦略』しかり。

『3C分析』
企業がマーケティング戦略構築に取り組む場合、必ず実施しなくては、足元のおぼつかない戦略しか考えられないと言ってよいだろう。

『ランチェスター戦略』
2代にして大企業の仲間入りをした大塚商会の大塚社長が実行している戦略であることは有名な事実である。

他の理論も同様である。

つまり、マーケティング理論は、人間の行動をつぶさに分析し、人間の本質を分析した結果から生み出された普遍の理論であるということである。

そのことを無視して、マーケティングアプローチを考え実行しようとするのは、生まれたばかりの赤ん坊が『0』から出発するのと変わらない。

成長するのには、それなりの時間が必要となる。

しかし、先人の知恵から生まれたマーケティング理論の本質を正しく理解していれば、数段階上がった時点からマーケティング戦略が考えられるのである。

なぜなら、人は感性という他の生き物にはないものを持っているから

未来を描く映画は多く存在する。
その中で印象的なセリフを覚えているのが『ターミネーター』である。ターミネーター役のシュワルツネガーが「人間がなぜ泣くのかはわかった。でもそれは私には絶対に出来ないことだ」という言葉を発するのである。

そこには人としての感情≒感性が存在しないからである。
  
現在のAIも同じような状況に留まっている。
真実を語る関係者は、その壁が乗り越えられない限り限界があるという。
もしもそれが実現できた時を考えるのも恐ろしいのだが・・・

話を戻すと、人間には『感性』がある。
その『感性』から生まれるのが行動である。

つまり、マーケティングの本質は、そんな複雑な人間の思考回路を解き明かす理論として生み出され、発達してきたものなのである。

これからの時代、既存の考え方に囚われず、マーケティングの基本に返って、大胆で斬新な、切り口の鋭い戦略を考えられる「真のマーケティング知識」と「鋭い感性」がマーケッターに求められるのだ。

マーケティングの基本を再度勉強し直し、マーケティングの本質を理解習得する必要が今こそある。

 

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★感性マーケティンブログ★ 『一蘭』に何故外国人観光客が集まるのか?!。

新宿に大型店舗をリニュ-アル出店して話題のラーメン店「一蘭」ですが、なぜそこまで人気なのでしょうか。
外国人観光客が並んでも食べに行きたいのは、どのような理由なのでしょうか。
飲食店だけにとどまる理由ではないと思い、その人気の理由を探りたいと思います。

外国人観光客は「オーダー用紙」を持ち帰るそうです。

「一蘭」を訪れた外国人観光客は、オーダー用紙を持ち帰るそうです。
私たち日本人も、観光先などで記念として箸袋やコースターなどを持ち帰った覚えのある方は多いと思います。
その際の心理としては、当然その店に対して何らかの満足感を覚えた結果、記念として持ち帰りたいという気持ちが沸き上がったからと言えます。
満足感は、様々な要因により生まれます。
「一蘭」は何により顧客の満足感を生み出しているのでしょうか。

マーケティングには、「利益を上げていく合理的な側面」と
「エモーショナル(感性的)な側面」の両輪が必要。

マーケティングには、「利益を上げていく合理的な側面」と「エモーショナル(感性的)な側面」の両輪が必要です。
「一蘭」の場合、「オーダー用紙」「ブース」というものに代表されるように、非常に合理化された顧客対応システムが存在します。
そのこと自体が外国人にインパクトを与えているともいえますが、それだけでは、顧客は満足しません。
顧客が飲食店に対し一番に求めるものは『味』です。
ラーメン店ならば、店構えやサービスやシステムなどにインパクトを覚えたとしても、肝心のラーメンがおいしくなくては満足感は得られません。

「自社の価値」を何で上げるか。

「自社の強み」となる提供価値を具現化したものが商品だということは、何回か言ってきました。
「一蘭」の場合、まさしく“おいしいラーメン”を提供することに心血を注いできた結果が、今の人気の秘密と言えるでしょう。
但し、人には味の好みという『感性』が存在します。
当然ラーメンに対しても、「うす味がいい。」「濃い味がいい。」「麺は固いほうがいいい。」「柔らかいほうがいい。」「具材は・・・・。」など様々な好みがあります。
ラーメン店として、顧客一人一人の好みに対応はしたいでしょうが、その好みを一人一人聞いていては、手間暇がかかり肝心なラーメン作りに影響が出てしまいます。
その問題を解決したのが、「オーダー表」だったのです。
つまり「オーダー表」はただ単に効率を上げるためのモノではなく、顧客の味の好みという『感性』に対応し、顧客満足度を上げるために開発されたものだったのです。
「自社の強み」=「一杯のラーメンの価値」を高めることに集中するという、マーケティングの基本を実直に実行した結果が今の成功を生んだのです。

マーケティングというものは企業活動における基本です。
是非もう一度マーケティングのすばらしさを認識してください。

JMLAの提供する講座

日本マーケティング・リテラシー協会では、マーケティング活動の質を大幅に向上させる講座を、これまでの2種類から、より充実したものとするべく、3レベル6つの講座に拡充しました。
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★感性マーケティンブログ★ 巨人に必要なのは『象徴』。ブランディングも同じ。

先日「いま、巨人に必要なのは『象徴』」。というヤフースポーツコラムの記事を拝見しました。

長嶋終身名誉監督が現役時代からのファンとして、現在の巨人軍の姿に日々イライラさせられている身としては、ユニークな視点での指摘であり、興味深く読ませていただきました。

しかし、読み進めるにあたり、これって「ブランディング」と全く同じだなと思い始めました。

今回は、そんな「ブランディング」に重要な要素についてお話ししたいと思います。

 

巨人が巨人たり得たのは、「象徴」と「地方」の両輪がそろっていたからだ・・。

「象徴」とは、もちろん長嶋茂雄、王貞治。そして、原辰徳、松井秀喜である。

「地方」という表現はやや分かりづらいが、華はないがしっかりと脇を固める広岡、土井、そして駒田、篠塚、川合といった面々のことを指している。

言い得て妙。である。

「勝」ためには、「象徴」的な選手と「地方」型選手の両輪がそろっていなくてはいけないという話でした。

確かに、昔テレビを見ながら長嶋が打って勝った時は非常に興奮したものでしたが、その他の人が打って勝った時は、うれしいのだが興奮はしませんでした。

勝っては欲しいのだが、長嶋が打って勝ってほしい。

もちろん勝つためには選手全員が活躍しなければ勝てないので、地道だが堅実に勝利に貢献する「地方」型選手が必須です。

でも、勝った時興奮させてくれるのは、「象徴」選手の活躍なのです。

人間心理というものは、複雑なものだと再認識させられました。

 

ブランディングにも「象徴」と「地方」の両輪が必要。

ブランディングも全く同じだなと思いました。

ブランディングする際には、『自分たちは何者なのか。』を一目で、一口で理解してもらえることが重要です。

顧客にとって、どんな価値を与えてくれるものなのかが、解りやすいほどブランディングはしやすいのです。

いわゆる『象徴=花形選手』です。

そして、ブランディングにおいて最も重要なのが『地方=地道な活動の継続』です。

自分たちが提供する価値をゆるぎなく提供し続ける。自分たちの提供する価値を全員がいつでもどこでも同じように情報発信する。これらの活動の地道な継続によって、ブランディングは成し遂げられるのです。

そういう意味で、まったく同じだなと思ったのです。

「象徴」=「強みの商品」と「地方」=「地道な活動の継続」が大切。

「自社の強み」となる提供価値を具現化したものが商品ですから、ブランディングにおいて『象徴=花形選手』とは、具体的に言えば、商品・サービスです。

その商品やサービスは、他との差別性が大きく、顧客に提供する価値が大きいほど優位に立つことができるのは言わずもがなです。

ですから、ブランディングを成功させるためには、自社の商品・サービスの差別化、強みの強化が最も重要になります。

3C分析や5F分析などで、自社の強み=提供価値を明確にしておくことが大切だということです。

そして、『地方選手』です。ブランディングにおける『地方選手』とは、社員が日々行う業務のすべてと言えます。

強みとなっている商品やサービスを、日々送り届ける生産活動。そして、多くの人に認知してもらう広報・PR活動。購入してもらう販売活動。協力してもらう業者との協業。会社を正しく運営していく経理・総務業務。すべての活動を日々、滞りなくかつ適切に行っていく継続的努力すべてが大事なのです。

社会において注目され、愛され続ける要素は、どこの業界でも変わりないということですね。

やっぱり、マーケティングというものは企業活動における基本だと確認できます。

皆さん、是非マーケティングを本格的に勉強してください。。

JMLAの提供する資格講座・研修メニュー

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『ベーシックパスポート』資格講座

マーケティング理論を「知識を持っている」から「使いこなせる」ようになります。

『感性(KANSEI)』資格講座

自信を持って「定量+定性」データをマーケティングに活かせるようになります。

『アナリスト』資格講座

数字を扱うことに抵抗がなくなり、定量分析を行えるようになります。

『セールス』資格講座

自信を持ってB2Bの販売を行うことができるようになります。

『ヒューマンコミュニケーション』資格講座

積極的に自分の考えを人に伝えられるようになります。

『商品企画士』資格講座

確実に売れる商品を生み出せる確信を持てるようになります。

 

JMLA(日本マーケティング・リテラシー協会)では、「人間の感性」をマーケティングに活用することに軸足を置き、学んだらすぐに実務に活用できる本質をお伝えすることをモットーに、資格講座を企画運営しています。
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★感性マーケティンブログ★ 『監督は大学の補強ポイントまで把握。』

「MA」や「AI」といった、言葉が飛び交っている現在ですが、やはり重要なのは、それらのツールを目的を明確にして使いこなす能力とセンスですよね。

大阪桐蔭高校野球部の西谷監督は、大学野球の選手名鑑を毎年購入しているそうですが、その使い方がまさに「目的をもって」に当てはまっていて感心させられました。

 

大学野球選手名鑑の使い方。

西谷監督の大学野球名鑑の使い方はシンプルです。

自分の教え子、つまり大阪桐蔭野球部選手の進学校の見極めです。

大学野球名鑑を見て、各大学の4年生をマーキングしていくと、自ずから次年度の補強ポジションが浮かび上がってくるので、自分の教え子たちと見比べながら、それぞれの選手を進学させてあげる候補校に選択するということです。

大学選手名鑑を見てどこの高校出身者が多いだの、どんな成績を残しているだのといった傾向だけを見ていても、自分の教え子選手の役には立ちません。

各選手を必要とするであろう大学はどこか。という明確な目的をもって大学選手名鑑を使いこなしているのです。

高校野球の監督なら、教え子ができるだけ良い大学に進学できることや良い企業に就職できることを願うはずです。そして願わくば、そこでレギュラーとして活躍してほしい。

その為に自分ができることをピックアップするセンスをお持ちだということですね。

マーケティング戦略も「目的」ありき。

マーケティング戦略を策定する際に一番大事なのも、「目的を明確にする。」ことです。

「目的なき戦略は存在しません。」

そして、それは具体的出ないといけません。「売上を伸ばしたい。」などというアバウトなものは目的とは言えません。

何故なら、現在売り上げが1億円の企業が、売上を2億円にしたいのか、10億円にしたいのか、100億円を目指したいのか。それによって戦略の立て方はまるで違ってきます。

一番変わるのは、収集すべき情報の量ともいえます。

1億円を2億円にしたいときなら、現在の商品の受容性や市場を検証する情報を集めればよいですが、10億円にしたいのなら、新商品開発のための3C情報を集めて分析しなくてはいけなくなります。

更に100億円にしたいのならドメインの拡大を図らなくてはいけなく、そこには様々な情報が必要になります。

目的によって必要な情報も変わってくるし、策定する戦略も当然異なってきます。

同じように「MA」や「AI」といったツールも、使用目的を明確にして活用しないと、宝の持ち腐れ、或いはツールに振り回されるということになりかねません。

一昔前、日本の企業がシステム導入に失敗した多くの例がこれに当てはまります。

猫も杓子も、「システムを導入しなくては!」と勢い込んだのは良いのですが、システム導入すればどうにかなるのだろうなどと安易に考えて、使用目的が不明確なまま導入して、まるで使えないという事例が多く見受けられました。

現在の、「MA」や「AI」などといったツールもそのような危険性をはらんでいます。

 

MA」や「AI」ツールを使いこなす能力が大切

つまるところ、ツールを使うのは人間です。

その使い手である人に、使いこなす能力とセンスがなければ、宝の山の持ち腐れになってしまうということです。

使いこなすためには、自社の企業活動内容とマーケティングを正しく理解しておくことが必須になります。

マーケティングを正しく理解し、体系的に使いこなせる能力を保有すれば、どんな目的のためにどのようなツールが必要かも判断できるようになります。

色々な方と話すうちに、多くの方がマーケティングの理論を断片的には知っているが、体系的に正しく使いこなしている方は少ないことに気が付きました。

せっかくの知識を活用できないのはもったいないです。

この際、マーケティングを体系的に学びなおしてみてはいかがですか。

きっと新しい世界が開けるはずです。

 

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