【真のデジタルマーケッターとなるために】第1回:マーケティングとは

2020年06月22日森田 広一

コロナウィルス拡大に伴うデジタル化で考えるべきこと

コロナウィルスの拡大に伴い、企業のデジタル化への移行が急加速的に進んだ。今まで躊躇していた企業や、自分の業種には違和感があるなどと言っていた企業も否応なくデジタル化を進めなくてはいけないようになった。

デジタルマーケティングに携わる企業にとっては、大変なチャンスだといえよう。

しかし、なぜ多くの企業が“躊躇”していたのだろうか?!

それは、「人との機微に触れるコミュニケーションが取りづらい。」ということに尽きるだろう。実はこれこそマーケティングに必要な基本要素につながるからだと思う。

マネジメントという考え方の祖であるピーター・ドラッカーが「マーケティングとは顧客を想像すること」であり、「顧客を十分に理解し、顧客に合った商品やサービスが自然に売れるようにすること」、そして顧客を魅了する企業になるためには、「持続的に成長し、利益を上げていく合理的な側面」「人の琴線に触れる、エモーショナル(感情的)な側面」の両面を併せ持つことが必要だと唱えている。そしてこれを成し遂げるための企業活動の武器こそがマーケティングだと言い切っている。

現在、デジタルマーケティングの手法やツールは急速に進化し、企業にとっても、消費者にとっても生活に欠かせないものとなっている。しかし、現在のデジタルマーケティングの考え方にかけているのが、「人の琴線に触れる、エモーショナル(感情的)な側面」であろう。膨大なビヘイヴィアデータ(アクセス履歴、購買履歴などの行動変数)を活用することにより消費者の行動予測をもとにした企業側のアクションは消費者の行動に影響を与えている。

しかし、消費者が「どうしてその商品を買ったのか?」「何が気に入ってそのサービスを選択したのか?」「そもそもその人の生活や価値観の何に役立っているのか?」ということは理解されず、単に行動履歴により判断されているにとどまっているのではないだろうか。

コロナウィルスの拡大によって、デジタル化が急拡大し、多くの人々が参加してくるということは、それだけ価値観の違う人々が参加するということだ。

そんな世界で勝ち残るためには、やはり「人の琴線に触れる、エモーショナル(感情的)な側面」というものをいかに取り入れられるかということが必要になってくると思う。

今こそ、マーケティングに携わる人は、マーケティングの本質を理解し、自由に使いこなせるようになることが必須のこととなってきていると思う。

 

「顧客を創造すること」を実行する大変さ

企業として売上を上げる為には、顧客を創造し、顧客を維持する活動が必要です。このうち顧客を維持する活動は、現在のデジタルマーケティングの最も得意とすることであろう。しかし、顧客を創造する活動はどうであろうか?

顧客を創造するためには、「顧客の琴線に触れる」ことが必要だ。そしてそのためには顧客(消費者も顧客企業とも)の一人一人に価値観、生活において大切に思っていることを理解することが必要だ。確かに行動変数を分析することによりその一端は見えてくる。しかし、その人や企業の本質的ニーズを理解したとは言い難い。

つまり、企業側は顧客の行動変数=【結果のデータ】を把握してからしか行動を起こせていないということになる。

顧客の価値観や生活において大切に思っていることの本質を把握することができれば、企業側は、顧客の一歩先をついた仕掛けや、商品を提供することができるはずです。

そのためには、マーケティングの本質、様々な理論、戦略を考えるために必要なデータの種類などをしっかりと学び理解し、自分のものとされるとよいでしょう。

 

「売れる仕組み」を作って企業の社会的責任を果たす

企業の社会的責任は、利益を出すことです。

そのためには、利益を出し続けられる仕組み作りが重要です。
そして、ブランド価値向上も同じ意味で重要です。
これらのことを成し遂げるのが、マーケティングです。

企業に必要だということは、皆様マーケティングにかかわる企業人にとっても必要だということになります。

マーケティングの目的とその役割、そしてマーケティング理論を正しく理解し、実務において使いこなせる知識を習得することは、これからのデジタルマーケッターには必須のことだと考えます。

これから15回シリーズで、マーケティング、感性マーケティングに関してお伝えしていきたいと思っています。
どうぞ、お楽しみに。

 

★マーケティングの基本理論を使えるようにする『JMLAベーシックパスポート

☆参考:感性とは

 

【真のデジタルマーケッターとなるために】シリーズ
第1回:マーケティングとは
第2回:現代マーケティングに重要なデータ
第3回:ブランドが果たす役割
第4回:マーケティングの仕組み
第5回:3C
第6回:PEST
第7回:5F
第8回:SWOT
第9回:STP
第10回:ブルーオーシャン戦略
第11回:リサーチの役割
第12回:集計と分析
第13回:戦略ドメインとコンセプト設計
第14回:競争戦略と隠れた競合
第15回:百年ブランドとなるために

 

参考:「3Cとは、SWOTとは」「強みを生かす!『SWOT』分析」「3C、4P、使いこなしていますか?!」「STP、ターゲティングの成功事例」「ファイブフォース分析とは」「JMLAベーシックパスポートの魅力

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森田 広一
広告代理店でマーケティング戦略立案、コンサルティングファームでデータ分析や各種のコンサルティング業務を経験。そこで培われたノウハウを元に人間の「感性」を紐解く独自の分析手法を確立し、そのノウハウを広く世の中に伝えるべく、一般社団法人日本マーケティング・リテラシー協会を設立。目に見えない消費者の深層心理「感性」を数値化し分析することにより、消費者や企業の隠れた欲求を解明し、各種提案やマーケティング戦略立案に役立てる分析体系を教える講座を開設。現在、様々な業種、職種の受講者から評価を得て、大手コンサルティング企業などの昇格必須講座としても認定されている。同時に各種企業のマーケティング・コンサルタントとしても活動中で、現代企業の悩み解決の実質的なサポート活動も継続している。